ベラルーシ共和国のアレクサンドル・ルカシェンコ大統領と、同国の燃料・エネルギー複合体の指導者たちが、原子力発電所でのイベントに参加した。ロスアトムのアレクセイ・リハチョフ代表とベラルーシ共和国のヴィクトル・カランケヴィチ・エネルギー大臣は、ベラルーシ国家元首に、建設と試運転の完了を報告するとともに、協力の見通しについて発表した。
ベラルーシの原子力発電所は、ロスアトム国営企業にとって、第三世代+のVVER型原子炉を扱った、国外の最初の完了したプロジェクトである。ベラルーシ原子力発電所の特徴は、経済効率の向上と最新の安全要件をすべて満たしていることである。このプロジェクトは2012年に発電施設の建設が始まり、1,200MWの2号機の試運転により、完了した。専門家は、この原子力発電所が同国の電力需要の最大40%を満たすと見積もっている。
「原子力分野におけるロシアとベラルーシ共和国の協力関係には、包括的かつ戦略的な性質があります。それは両国のエネルギー安全保障を確保する重要な方向性が視野に入れられています。エネルギー部門における統合プロセスの積極的な発展と深化のために必要な規制と法的枠組みが整備され、エネルギーシステムの運用の同期化がなされています。重要な共同プロジェクトが実施されており、ベラルーシの原子力発電所の建設はその中でも最大のものとなリました」とアレクセイ・リハチョフは述べた。

参考情報
ベラルーシの原子力発電所は、オストロベッツ(ベラルーシ共和国)に位置し、総発電容量2400MWの原子炉を2基備えている。この原子力発電所の「心臓部」は、ロスアトムの主力原子炉であるVVER-1200であり、この原子炉の効率性と信頼性は、ロシアの基準発電所の運転ですでに証明されている。VVER-1200型原子炉をベースとする発電ユニットは、ジェネレーションIII+に属し、福島原発以後の安全要件を全て満たしている。VVER-1200型原子炉は、能動的および受動的な保護システムを組み合わせることで、外部および内部からの衝撃に対して可能な限り耐性のある原子力発電所を建設している。現在、このような原子炉をベースにした発電所が、ロシアで4基、ベラルーシ共和国で2基、合計6基が運転中である。ロシアの技術に基づく原子力発電所の建設は、バングラデシュ、ハンガリー、エジプト、トルコ、中国でも積極的に進められている。
ロシア国営原子力企業ロスアトムのエンジニアリング部門は原子力産業をリードする企業で構成されており、アトムストロイエクスポート社(モスクワ、ニジニ・ノヴゴロド、ロシア国内外に支店)、連合設計研究所(アトムエネルゴプロエクト社)モスクワ事務所、ニジニ・ノヴゴロド事務所、サンクトペテルブルク事務所、ロシア国内外の支店を持つ複数の設計研究所や調査機関)、子会社の建設企業が構成メンバーとなっている。エンジニアリング部門は、受注実績と、各国で同時に建設中の原子力発電所の数では世界第1位である。

同部門の収益の約80%は海外プロジェクトによるものである。エンジニアリング部門は、ロシアやその他の国々で大容量型原子力発電所建設プロジェクトを実施し、プロジェクト管理および設計を含むEPC、EP、EPC(M)サービスの全範囲を提供し、複雑なエンジニアリング施設を管理するためのマルチD技術を開発している。同部門は、ロシアの原子力産業の実績と最先端の革新的技術に依拠している。www.ase-ec.ru。


ロシアは、友好国との協力に重点を置きながら、一貫して国際貿易・経済関係を発展させている。外的制約にもかかわらず、ロシアの国内経済は輸出能力が伸び、世界中に商品、サービス、原材料を供給している。現在、国営企業ロスアトムは世界最大の原子力技術輸出国であり、原子力発電所の連続建設に従事している。