ロシア極東開発省とロスアトム国営公社は2022616日、第25回サンクトペテルブルク国際経済フォーラムの一環で協力協定を締結した。

ロシア連邦のアレクセイ・チェクンコフ極東・北極圏開発大臣と、ロスアトム国営公社のアレクセイ・リハチェフCEO(最高経営責任者)が協定書に署名した。

当事者は、サハ共和国にRITM-200N原子炉プラントを搭載した小型原子力発電所(小型原発)を建設するためのコンセッション契約の指標となる条件及び同プロジェクトのコンセッション契約締結に必要な共同活動のロードマップに合意した。

小型原発の建設は、極東コンセッションプログラムの一環で進んでいく。このプログラムは、官民連携モデルの活用により、ロシア極東開発省が開発したもので、新規企業や社会的領域のインフラ整備を加速させることを目的としている。

リハチェフ氏は、「ロシアの北極圏は現在、信頼性が高く環境に優しいエネルギー源を必要としていることは明らかです。ウスチ・クイガ村に小型原子力発電所を建設するプロジェクトに関するサハ共和国政府や極東・北極圏開発省との協力は近い将来、サハ共和国(ヤクーチア)ウスチ・ヤンスク地区の大規模な経済開発が可能になると確信しています」と述べた。

チェクンコフ氏は、「近代的な原子力発電技術は、低排気量を伴う持続可能なエネルギーソリューションを可能にします。このような技術の範囲を拡大することで、大規模な産業プロジェクトにエネルギーを供給することが可能になり、住民の生活の質も向上します。これは、特に地域拠点から離れても地域の発展にとって同様に重要な地方に当てはまります」と指摘した。

 

ロスアトム国営公社とサハ共和国(ヤクーチア)政府は2018年東方経済フォーラムの一環で、小型原発建設分野における連携と協力に関する協定を締結した。当事者は、2019年東方経済フォーラムにおいて、より具体的に協力分野を定めた新たな協定に署名した。2021年東方経済フォーラムにおいては、小型原発建設と完全運転に必要なインフラ整備などの協力に関する(ロシア連邦経済発展省、ロスアトム、サハ(ヤクーチア)共和国間)3者協定が締結された。小型原発建設プロジェクトは、すでに国家環境影響評価で肯定的な結論を得ており、土木調査も完了し、公聴会が開催されているほか、工場とインフラ建設に必要な土地登録と土地区画整理・都市計画区画関連文書の作成が進んでいる。