建設作業員は、2号機原子炉建屋内部格納容器(IC)の3層目のコンクリート打設を完了した。これで、格納容器円筒部分の建設は完全に完了した。3層目は格納容器の構造物の最も高い層で、その高さは15メートルである。

アンドレイ・オシャリン・クルスク原子力発電所新規ユニット建設担当第一副所長は、「我々は、3層目のコンクリートを打設する際、1号機で実施した同様の工事の経験を活かしました。具体的に、補強プロセスを最適化し、型枠の製作のニュアンスを考慮するおかげで、再利用における手直しを最小限に抑えました。これらのすべての対策により、準備を含む第3層コンクリート打設期間を2カ月に短縮することに成功し、この工事の速度は、1号機に比べて2倍速いです」と述べた。

コンクリート打設は、第3層の環状線に沿い、2段階で実施され、1段階あたり30時間以上かかった。生コン打設量は延べ約2800立方メートルとなった。

株式会社ASEのオレグ・シュペルレ・副所長兼クルスク原子力発電所建設プロジェクトディレクターは、「コンクリートポンプ4台とコンクリートミキサー20台を用い、昼夜交代で継続的にコンクリートを打設していました。この工事には、約60名の有限会社トレスト・ロッセムの専門家が携わりました。コンクリートが必要な強度に達したら、建設作業員は格納容器のドーム部に相当する第4層の据付工事を開始します」と述べた。

参考

クルスク原子力発電所II12号機の建設は、包括的プログラム「2024年までのロシア連邦国内原子力利用分野における機器・技術・科学研究の開発」の所属する連邦プロジェクト「原子力発電所の基準発電ユニットの設計・建設」の一環で実施されている。

内部格納容器は、原子炉プラントの格納容器の主要な要素であり、その高さは61.7mになる。格納容器は、円筒部とドーム部から構成されている。円筒形を完成させる第3層は、原子炉建屋の構造物の高さを36メートルに引き上げてた。