プーチン大統領は、政府とロシア鉄道に対し、ロシア中央地域とシベリアからロシア極東へ農産品を輸送する方法を検討するように指示した。プーチン大統領は20日の農産品・食品加工に関する会議において、「ロシア政府が、ロシア鉄道や国内生産者と協力して、中央地域やシベリアから極東地域に肉や野菜を効率的に輸送する方法を検討することを要請する」と述べた。

「我々が抱える問題は共通であり、国は国内生産者と肩を並べなければならない。なによりもまず、収益性が高く信頼できるサプライチェーンだ。ロシアの市民へ、つまり畑からカウンターまでの商品の配送を支援しなければならない」と大統領は指摘した。

大統領はまた、運輸省やロスアトムなどの一連の関連省庁に対し、ロシア東部から北極海航路を経由して水産物を輸送する方法についても徹底的に検討するように要請した。「極東産水産物の輸送する際に北極海航路を積極的に活用し、それによって特にロシア・ヨーロッパ部への魚介類の輸送コストを下げる必要がある。その結果、これらの商品は国民にとってより手頃なものとなる」と大統領は述べた。

大統領は、各省庁にこの問題を検討するよう指示し、「今日、作業部会の設置が提案された。それは結構だ。ただし、何らかの共通の解決法を見出さなければならない」と話した。「同時に、北極海航路の潜在力の拡大と、この航路の国内輸送回廊として積極的な活用は、ムルマンスク運輸ハブをはじめとする極東や北西地域の港湾インフラ整備の課題の重要性をより前面に押し出すことになるに注意したい」と大統領は表明した。

プーチン大統領はさらに運輸省と農業省に対し、農家や協同組合の生産物の販売を拡大するための追加的な措置を起案するように指示した。大統領は、農業経営への支援は十分ではなく、農家が生産した物品を提供できる物産展などの商業空間が国内には少ない、と考えている。