JSCロスアトム・サービス社のスペシャリストは«ブシェール»NPPの予定されていた予防メンテナンス(SPM)を開始しました。この目的のために今年1月22日に同プラントの発電装置は停止されました。これは、«ブシェール-1» NPPにロシアのスペシャリストが加わって行われる発電設備のSPMとして第三回目です。
SPMはNPPの発電設備で診断と故障防止のために定期的に実施されている組織および技術上の複合的取り決めです。SPMの目的はコンポーネント、ノードやメカニズムの早期老朽化を予防して稼働を続けられるようにすることです。
ロスアトム・サービス スペシャリストは最も基幹的であり複雑な設備のメンテナンスを行います。部分的燃料を過負荷状態にした反応炉の平均修理、主循環パルサー(MCP)の資本修理、低圧シリンダー3本を装備したタービンユニットの修理、原子核プロセス制御システムの高度メンテナンス、電気機器の修理、セキュリティシステムチャネル機器の修理からなります。核燃料の過負荷はSPM フェーズでも実施します。
SPMはJSC ロスアトム・サービス スペシャリストとNPPの人員から構成される特別委員会の作業の後に行われました。この委員会がNPPをSPMの複合的準備作業に従って点検しました。メンテナンス作業の品質保証および生産業務には特に注意が払われました。
«SPM前に実施された作業ではNPPとゼネコンがSPMを納期までに完了できる態勢にあること、および発電設備の信頼できる運転を保証する品質を確保できることが確認されました»と、セルゲイ・シャラバノフJSC ロスアトム・サービスメンテナンス部長は言いました。

SPMは今後2カ月以内に実施予定です。

JSC ロスアトム・サービスはロスアトム国有企業の発電部門の一社です。同社は国外のNPPにVVER反応炉をフルサービス付きで納入しており、NPPの運転とメンテナンスのために必要な資材やサービスを提供しています。同社はVVER反応炉による稼働中NPPを持つ事実上すべての国で営業を行っています。
JSC ロスアトム・サービスは中国、イラン、ブルガリア、アルメニアの各市場では最大のシェアを持っています。同社は耐用期間延長作業、SPM、VVER反応炉方式の原発近代化を担うゼネコンです。JSC ロスアトム・サービスは国外市場での受注残高5億米ドルに上ります。
«ブシェール»NPPは独特な発電所です。中東初の原発であるばかりではなく技術的に独特な設備でもあります。ロスアトムはドイツの企業グループであったクラフトヴェルクユニオン株式会社(Siemens/KWU)が1974年に開始した建設事業を完成させました。アトムストロイエクスポート(ロスアトムのグループ会社)はロシアの設備機器をドイツのスペシャリストによって構築された建設部分にロシアの設備を統合することに成功し、ドイツの設備機器は約12000トンを使用しています。プロジェクト策定者は多くのオリジナルな技術的発想やノウハウを生み出し、開発して応用する必要がありました。
«ブシェール» NPPの第1号機は2011年9月にイランの全国電力網に接続されました。2016年4月に同設備はイランに最終的に納入され、同建設プロジェクトは正式に竣工しました。同時にロスアトムは同設備のメンテナンスを継続しており、核燃料も納入しています。2016年9月にロシアのスペシャリストが参加したさらに2基の発電設備の建造開始式典がブシェール(ブシェール-2プロジェクト)で行われました。